アパートの建物をうまく活用して経営

我が国では住宅不足がずっと続いていましたから、アパートの部屋は満室であるのが当たり前で、空室はほとんど見られないという時代が長く続きました。しかし戦後初めて人口が減少に転じた今日、アパート経営は、従来よりも難しくなってきています。新築物件が次々と供給され続けていることもあって、賃貸物件の供給数が需要を上回るようになってきたからです。

長く貸し手市場だった賃貸物件の事情も一変しました。選択肢が増えた借り手は、新築を好む傾向があり、古い間取りの建物の賃貸住宅は人気がなく、空室になることが増えています。結局は需給バランスで決まりますので、空室をかかえる家主側は、礼金や契約更新料をなしとしたり、連帯保証人を求めず、家賃保証会社の利用に代えたりするなどして、入居者を募っています。ただ、家賃の値下げに踏み切る例はあまり多くありません。

家賃を上げるのは、住宅難の時代でさえ難しかったことなので、家主側としては家賃の値下げだけは避けたいところとなっています。しかし、古い建物では借り手が見つかりづらいので、打開策としてリノベーションをおこなう例が増えています。リフォームは、原状回復程度で、アパートを新築時以下の状態に戻すこととなりますが、リノベーションは大規模な工事をすることにより、新築時よりも価値を高めることであると一般的に定義されています。

建物を取り壊して新築するというのは、戸建て住宅ではよくおこなわれることですが、居住者のいるアパートでは無理なことです。それに、構造のしっかりした建物であれば、取り壊して建て直すより、建物の構造を活用し、リノベーションをしたほうが安く済みます。

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リノベーションをするに当たっては、借り手のニーズを的確につかみ、合わせることが大事です。リノベーションがうまくいけば、少々立地が良くなくても、高い家賃設定をしたとしても、入居者を確保しやすくなります。アパート経営者に代わって、リノベーションを請け負う会社もあります。実績などをよく確かめて、依頼するケースもあるようです。

古い建物のまま、空室の目立つまま放置するのは得策とは言えません。空室であっても、固定資産税はかかり続けますし、家賃収入を得る機会を逃すことになります。リノベーションをしたとして、高い家賃設定で入居者を確保できるようになるかどうかというのは、やはり需給関係で決まることですので一概には言えません。専門家に相談したうえで、最後は経営者が判断することとなります。

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