アパート経営の成否を左右する物件の立地

わが国では長らく住宅不足が続いていましたから、アパートを建てれば部屋は埋まるというのが当然のことのようになっていました。ずっと空室が続くというのは、あまり見られなかったことです。しかし、戦後初めて人口が減少に転じ、依然として賃貸物件が建てられ続けていることから、アパートを建てれば部屋は埋まるという状況ではなくなってきています。

どのアパートでもほぼ満室になるという状況は過去のものとなり、現在では人気物件と空室の多い物件とに分かれ、二極化が進んでいるように見受けられます。アパートの経営者は当然、誰もが人気物件になることを望んでいるわけですが、人気物件になるためには、何よりも好立地に位置することが必須となります。

賃貸住宅に住む人の多くは、永住するつもりがなく、一時的に便利な場所に住みたいと考えているように見受けられます。一般的にどの都道府県でも、世帯向けアパートなら、学校や病院の近く、単身者向けのアパートであれば駅のそばが人気となります。大学や専門学校のそばも需要が途切れない人気の場所ではありますが、近年、大学は都心回帰する傾向があり、郊外のキャンパスから都心に戻るケースが散見されます。都市部のキャンパスのそばに建てたアパートであれば、キャンパスが移転しても需要はそれなりに見込めますが、郊外のキャンパスのそばだと、キャンパスの移転は死活問題となります。そうしたリスクも踏まえて、アパート経営の際には立地を検討していく必要があります。

人口が減少に転じ、今後も減少が続きそうであったとしても、単身世帯が増える傾向にありますから、賃貸住宅の需要は人口減少と比例して減るというわけでもなさそうです。ただ、需要よりも供給数が上回り始めていることは明らかなので、空室はどこかには出ることになります。空室を避けるためには、借り手の需要を押さえなくてはなりません。

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ついの住みかと定めた郊外の戸建て住宅を引き払って、駅のそばや病院のそばに引っ越す高齢者も増えていますから、車がなくても困らない場所というのは、今後も人気が続くでしょう。最近は運転免許をとらない若者も増えています。バスが通っていても、バス利用を好まない人は意外に多く、やはり駅のそばというのは大きなメリットとなります。駐車場を確保しなくても、駅のそばなら部屋は埋まるということが言えそうです。
駅から遠い郊外の場合は、家賃設定を見直すなどの工夫が今後必要となるでしょう。

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